今回は「内装における塗装工事」についてお話しします。
内装工事の中でも「塗装工事」は、空間を完成させるうえで欠かせない工程のひとつです。
色合いや質感を与えるだけでなく、壁や天井の耐久性を高める効果もあります。
今回は、そんな塗装工事の工程と具体的な作業内容について、わかりやすいように解説していきます。
【塗装工事とは?その役割と必要性】
塗装工事は、主に壁や天井などの表面を塗料でカバーし、色や質感を調整する作業です。
色や質感の選択によって空間の印象が大きく変わるため、デザインの要素が強いのが特徴です。
また、塗料には防水性や防カビ性を高める効果もあるため、見た目の美しさだけでなく、壁の保護としても重要な役割を果たしています。
【塗装工事とは?その役割と必要性】
では、実際に塗装工事がどのように進んでいくのか、その基本的な流れを見ていきましょう。
STEP 1. 下地処理
塗装の第一ステップは、「下地処理」です。
この作業では、塗装する面の汚れやホコリ、凹凸を整えます。
具体的には、壁の下地である石膏ボードのジョイントや凹凸をパテという補修材で埋め、サンドペーパーで表面を滑らかにし、ホコリを取り除きます。
既存の壁でひび割れや欠けている箇所がある場合も、パテを使って平らに整えます。
この工程は、塗料を塗ったときに凹凸が目立たないようにする以外に、塗料がしっかり密着するため、地震などで石膏ボードがずれ、壁のひび割れにつながらないために必須です。この工程が丁寧に行われるかどうかで、仕上がりの質が大きく変わります。
STEP 2. 養生(ようじょう)
次のステップは「養生」です。
養生とは、塗装しない部分に塗料が飛び散らないように保護する作業のことです。
例えば床や窓、ドアのフレームなど、塗料が付いてはいけない部分にビニールシートやマスキングテープを使ってカバーします。
この工程は、仕上がりをきれいに保つための準備段階であり、施工後に不要な場所に塗料が付くことを防ぐために重要です。
STEP 3. プライマー(下塗り)を塗る
塗装の本格的な作業に入る前に、まずは「プライマー」を塗ります。
プライマーは下塗り剤のことで、壁の表面と塗料の密着性を高め、塗装後の色ムラや剥がれを防ぐ効果があります。
プライマーを使うことで、最終的な塗装の仕上がりが格段に良くなります。
STEP 4. 中塗りと上塗り
プライマーが乾いた後は、中塗りと上塗りという2回の塗装を行います。
中塗り:
中塗りは、塗料の基本の色を壁にしっかりと付着させるための工程です。この段階で色のベースが整い、しっかりとした色味が出るようになります。
上塗り:
最後の上塗りで仕上げを行います。この工程では、色味を深めるとともに、仕上げの質感を調整します。例えば、つや消し仕上げや光沢仕上げなど、用途や好みに応じて選択できます。
中塗りと上塗りという重ね塗りをすることで、色ムラを防ぎ、塗膜が厚くなり、壁面の耐久性が増します。
【塗料の種類と特徴】
塗装工事で使われる塗料には、主に「水性塗料」と「油性塗料」の2種類があります。
それぞれに特性があるため、施工する場所や用途に合わせて使い分けるのが大切です。
水性塗料は、その名の通り水をベースにした塗料で、内装工事で非常によく使われます。
水性塗料
特徴:
水性塗料は、乾きが早く、においが少ないのが特徴です。また、取り扱いが簡単で、初心者でも塗りやすいため、DIYや室内のリフォームに最適です。さらに、有機溶剤を含まないため、環境への負荷が少なく、安全性も高いです。
施工のしやすさ:
塗りやすくムラになりにくいため、広い面積を短時間で仕上げることができます。作業後のブラシやローラーも水で簡単に洗えるので、後片付けも楽です。
向いている場所:
室内の壁や天井、特にリビングや寝室など、換気のしにくい場所での塗装に適しています。
油性塗料
一方、油性塗料は溶剤を使っており、水ではなくシンナーなどで薄めるタイプの塗料です。
特徴:
油性塗料は耐久性が高く、長期間にわたって塗膜を保護する力があります。また、水に強いため、湿気の多い場所や屋外にも適しています。仕上がりがなめらかで艶やかになるため、高級感のある仕上げを求めるときにも選ばれます。
施工のしやすさ:
油性塗料は密着性が良いため、一度塗れば厚みのある塗膜を作れますが、乾燥には少し時間がかかります。また、においが強いため、施工する際には換気が必須です。施工後の用具はシンナーなどで洗浄する必要があり、水性塗料に比べると手間がかかります。
向いている場所:
キッチンや浴室などの水回り、または外壁や金属部分など、耐久性を重視する場所で使用されることが多いです。
どちらを選ぶべきか?
選ぶ際のポイントは、使用場所と必要な耐久性です。
日常の生活スペースには扱いやすい水性塗料が向いていますが、耐久性や防水性が重要な箇所には油性塗料が適しています。内装の塗装工事で目的に応じて選ぶと、仕上がりも長持ちするでしょう。
(リンク)建築塗装について>ドライウォール
https://www.kokoroiki.com/architecturalfinish/drywall.htm
まとめ
LGS建て込みは、内装工事における壁や天井の下地として非常に重要な工法です。設計者として、この工法を理解し、適切に活用することで、空間のデザイン性や機能性を高めることができます。特に、オフィスや商業施設、住宅のリノベーションなど、柔軟な空間設計が求められるプロジェクトにおいては、LGSの持つメリットが大いに活かされます。
設計段階で工法を選ぶ際には、LGSの特性をよく理解し、空間の使われ方やクライアントのニーズに合わせた最適な設計を心がけることが大切です。今後もますます需要が高まるLGS工法をうまく活用し、デザインの幅を広げていきましょう。
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