今回のテーマは「犬の性格と特徴」についてです。
「犬の性格」といわれたら、まず思い浮かんでくる特徴は何があるでしょうか。
賢い、フレンドリー、飼い主に忠実…と、どれも人間に寄り添う特徴が思い浮かぶはずです。
犬は人間の最良の友といわれ、始まりは数万年も前から人間と共に暮らしてきました。
オオカミから進化して人と共生するようになった彼らは、人と寄り添い生きていく中で枝分かれし、飼い主の生活スタイルや環境に合わせ、犬種の特徴にもより様々な性格を持っています。この記事では『犬の性格』について詳しく説明し、犬種ごとの性格の差とその特徴について紹介します。
【犬の基本性格をつくる要素】
犬の基本的な性格は、遺伝的要因・環境的要因の両方によって形成されると言われています。
社会性をもつ動物、人間も同じではありますが、犬の性格に影響を与える主な要因は以下のものがあります。
1.遺伝的要因
我々人間と同じように、犬の性格も遺伝的な要因が大きく関与しています。顔つきや体の大きさ・性格が似ているなど以外に、特定の犬種には、長い歴史の中で培われた特有の性格特性があります。たとえば、狩猟犬は狩りのために必要な独立性や集中力が高く、番犬は警戒心や防御本能が強い傾向があります。
2. 環境的要因
犬の性格は、育った環境や生活環境にも大きく影響されます。例えば、社会化期に他の犬や人間と適切に交流することで、社交的でフレンドリーな性格を持つ犬に育つでしょう。逆に、ストレスの多い環境や適切な社会化が行われなかった場合は、他の犬や人間への恐怖心による臆病な性格や、逆に攻撃性の強い性格に育ってしまうこともあります。
3. トレーニングと教育
トレーニングや教育も犬の性格に大きな影響を与えます。適切なトレーニングを通じ、犬は基本的なマナーや指示に従うことを学びます。積極的なコミュニケーションによるトレーニングは、犬の自信を高め、心身の健康と良好な行動を促します。
【犬種による性格の違い】
前述のとおり、犬の性格は犬種ごとに大きく異なります。犬を家族として迎え入れる際は、その可愛らしい見た目だけではなく、生活スタイルに合う犬種かも重要な要素となります。以下に、代表的な犬種の性格とその特徴を紹介します。
ラブラドール・レトリーバーは、その柔和な見た目のとおり、とてもフレンドリーで社交的な性格を持ちます。この犬種は非常に賢くトレーニングがしやすいため、家庭犬以外にも、盲導犬や救助犬などでも活躍し人気があります。また温和で愛情深いため、子供や他の動物とも良好な関係を築くことができます。
ジャーマン・シェパードは、がっしりした体形と凛々しい顔つきのとおり、警戒心が強く、忠誠心のある性格を持ちます。この犬種は高い知能と訓練性を持っているため、警察犬や救助犬として広く活躍しています。命令には最後まで従う責任感の強さ、家族を守ろうとする愛情深さを持ち、家庭では頼りになるガードドッグとしても人気があります。
ビーグルは、筋肉質な体に大きなたれ耳・愛嬌のある表情が特徴で、好奇心旺盛で活発な性格を持ちます。この犬種は群れで狩りをしていた歴史があるため、協調性が高く友好的で、家族以外の犬や動物とも仲良くできます。ただし頑固で寂しがり屋な面もあるため、飼い主さんは十分なコミュニケーションをとってあげましょう。
チワワは、フワフワとした華奢な体と大きな目、つい抱き上げて守ってあげたくなる姿をしていますが、実は大胆で自信に満ちた性格を持ちます。この犬種はとても活発で負けん気が強く、飼い主に対して愛情深く忠実です。また、小さな体ながらも警戒心が強く、臆病な面もありつつ家族を守る意識が高いため、小柄ながらも番犬向きの犬種とも言われています。
ボーダー・コリーは、全犬種の中でもトップクラスの非常に高い知能・集中力を持つ犬種です。牧羊犬としての歴史があるこの犬種は、高い運動能力とスタミナを持ち、競技犬としても優れています。そのため運動することが大好きで、明るく活発で愛情深く、飼い主に対しては一途すぎるくらい従順と言われています。しかし賢すぎるあまり、誤ったしつけもすぐに覚えてしまうので、きちんと一貫性をもったしつけを心がけましょう。
柴犬は、我々日本人にとって馴染みのある犬種です。元々は狩猟犬の歴史を持つこの犬種は、小柄な体系ながら凛々しく鋭敏で、強い狩猟本能を持っています。そのためとても賢く、警戒心と独立心が強く自分の時間を大切にします。人によっては懐きにくいという印象を持つこともあるでしょう。しかし家族に対しては非常に忠実で愛情深く、守るべき存在と見なします。子供がいる家庭でも適応しやすく、良い家庭犬になるでしょう。
【犬の性格と生活スタイルの一致】
犬を選ぶ際には、見た目だけではなく、自分の生活スタイルに合った性格の犬を選ぶことが重要です。以下に、代表的な生活スタイルとそれに適した犬種を紹介します。
1. アクティブな生活スタイル
アクティブな生活スタイルを持つ人には、エネルギッシュで活動的な犬種が向いています。例えば、ボーダー・コリーやジャーマン・シェパード、柴犬やビーグルは、高いエネルギーと運動量を必要とするため、一緒に運動やアウトドア活動を楽しむことができます。
2. 穏やかな生活スタイル
穏やかな生活スタイルを好む人には、温厚でリラックスした性格の犬種が向いています。例えばゴールデン・レトリーバーは、家庭でのんびりと過ごす時間を大切にするため、穏やかな生活環境に適しています。
3. お部屋中心の生活スタイル
室内で過ごすことが多い人には、小柄で静かな犬種が適しています。例えば、チワワなどの小型犬は小柄な体で適度な運動量でも満足するため、散歩は社会性を育てるために必要ですが、アパートやマンションでのお部屋生活にも向いています。
【犬のトレーニングと教育】
犬の性格は、飼い主の教育・接し方が大きく影響します。いくら生活スタイルが合っていようとも、コミュニケーションが足りなければ犬もさみしい思いをしてしまいます。
トレーニングと教育は、飼い主と犬との絆を深めるためにとても重要です。正しいトレーニングと一貫した教育を行うことで、犬は社会的に適応し、問題行動を減らすことができます。
以下に、効果的なトレーニングと教育の基本について紹介します。
1. ポジティブな強化トレーニング
ポジティブな強化トレーニングとは、犬の望ましい行動に対して褒めることやご褒美を与える方法です。例えば、犬が指示に従った際におやつや愛情を与えることで、その行動が強化され、繰り返されるようになります。この方法は、犬にとってストレスが少なく、楽しいトレーニング体験となります。
2. 一貫性とリーダーシップ
一貫性は、犬のトレーニングにおいて非常に重要です。家族全員が同じルールとコマンドを使用し、一貫した対応をすることで、犬は混乱せずに学習することができます。また、飼い主はリーダーシップを発揮し、犬に安心感を与える存在になることが重要です。
3. 社会化の重要性
犬の社会化は、子犬の頃から始めるのが理想的です。家族以外の人々や他の動物、様々な環境に慣れさせることで、社交的でバランスの取れた性格を育てることができます。社会化は犬が恐怖や不安を感じることなく、新しい状況に適応する能力を高めます。臆病な性格の子なら少しずつで良いので、根気よく外の世界に慣れさせてあげましょう。
4. 忍耐とポジティブな態度
トレーニングには忍耐が必要です。犬は一夜にして全てを学ぶわけではありません。ポジティブな態度で接し、失敗を恐れずに取り組むことが大切です。犬のペースに合わせて進めることで、より効果的にトレーニングが出来るようになるでしょう。
【リンク】犬の性格の特徴は?犬種で変わる?
https://www.breeder-navi.jp/column/knowledge/tips/dogs-personality
まとめ
犬の性格は、上記のとおり様々な要因によって形成されていきます。犬種ごとに異なる基本的な性格特性があり、生活スタイルや飼い主の性格に応じて、彼らも性格・個性を身につけていきます。また、我々と同じように、犬の性格も年齢や環境の変化によって変わることがあるため、家族として適切な対応とサポートをしていきましょう。
性格を理解して良いパートナーシップを築き、お互いの生活をより豊かで楽しいものにすることができるのは、人間も犬も同じです。あなたの大切なパートナーをよく観察して性格を知り、長く幸せな関係を築いていきましょう。
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